はじめに
製薬会社の各社サイトを見ると、一般の人向けと医療関係者向けに分けている会社がほとんどです。そして、医療関係者向けのページで、チャットボットを導入している会社があります。そこで今回は、製薬会社のウェブサイトで採用されているチャットボットを詳しく見ていきます。チャットボットの種類
チャットボットにはいくつかの種類がありますが、主に、ログ型、選択肢型、辞書型、選択肢型&辞書型の4つに分類できます。ログ型と辞書型は一問一答型、選択肢型はシナリオ型とも呼びます。 一問一答型は、設計側で過去の会話ログをチャットボットに学習させたり、キーワードと回答の組み合わせを辞書に登録しておいたりする必要があります。 シナリオ型は、設計側で事前にシナリオと選択肢を決め、選択肢に対する回答を登録しておく必要があります。チャットボット導入のメリット
医薬品に関する問い合わせでユーザーが求めることは、いかに速く正確な回答を得られるかです。そのニーズに対しては、オペレーターによる電話対応が最も確実ではないかと思われます。しかし、口頭でのやり取りとなると、オペレーターの回答を覚えきれない、メモしきれない、ということもあるため、誤って覚えたりメモしたりと、正確性に問題が生じる場合があります。また、24時間対応しようと思うと、それなりの人員を確保する必要があります。 そのような問題もあり、チャットボットが注目されているのです。チャットボットであれば、質問と回答が文字として残りますし、やり取りの記録も残すことができるので、チャットボットを導入するメリットは大きいと言えます。製薬会社のチャットボット導入状況
まずは、ウェブサイトにチャットボットを導入している主な製薬会社と、チャットボットのタイプをまとめました。(表1) 表1. 製薬会社のウェブサイトで用いられるチャットボットのタイプ会社名 | チャットボットのタイプ |
中外製薬 | シナリオ型と一問一答型の混合(選択肢型&辞書型) |
塩野義製薬 | シナリオ型と一問一答型の混合(選択肢型&辞書型) |
沢井製薬 | シナリオ型と一問一答型の混合(選択肢型&辞書型) |
田辺三菱製薬 | シナリオ型と一問一答型の混合(選択肢型&辞書型) |