今回は中外製薬のデジタル戦略推進部長の中西さんをイタンビューさせて頂きました。中外製薬が2030年までのデジタルトランスフォーメーションの推進に向け掲げる「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」についてデジタル戦略推進部長の中西さんへpiponの北爪が詳細をお伺いしていきます。
さて、中外製薬では『CHUGAI DIGITAL VISION 2030』という大きなビジョンを掲げて、DX推進を打ち出しています。ここでまで明確にデジタル化を打ち出す製薬会社は少ないと思いますが、なぜ2030年という時間軸を設定したのでしょうか?また、このビジョンを掲げた目的や意図は何でしょうか?
これは、今年2月に発表された中外製薬の2030年に向けた新たな成長戦略『TOP I 2030』と同じ考え方です。このビジョンの背景には、先ほど申したバックキャストで考えたいということと、こうありたいというビジョンを社内外に発信して、いろいろな人を巻き込みたいという意図もあります。ビジョンを社内外に発信し続けることで、社内のベクトルを一つに向けて強い推進力を持たせたいという思いがありました。」
CSIのメリットですが、外部との共同研究プロジェクトに要求されるセキュアな研究環境を効率的に構築できること、データはクラウド上に保存するので容量を気にしなくてよいですし、高度な解析環境もCSIで提供できるので、CSIの中ですべてできてしまうことがビジネス部門にとってのメリットと言えます。CSI上でいろいろなアプリケーションを使えるので各部門は自分たちでサーバーにアプリケーションをインストールする必要がないですし、社内データの部門横断的な活用もやりやすくなります。短期的に見ると大きなメリットは見えにくいですが、将来像を見せながらCSIのメリットを理解してもらうことが重要です。
去年は140件以上の案件が提案され、今は25~6件がPoCのステージに進んでいます。案件の詳細はまだ社外に公開できませんが、近いうちに公開したいと思います。
DILのよいところですが、いろいろなアイデアはあるけどお金がない、あるいは上司の理解が得られないなどで、第一歩を踏み出せないことがよくあります。提案されたアイデアが審査を通れば、資金は我々が出しますし、一緒にプロジェクトを推進するパートナー企業とのマッチングなどもサポートしますので、起案者の労力は最小限に抑えられます。また、アイデアを出して終わりではなく、実際に行動できるところまでが見えていると、よりたくさん考えるという、よいサイクルを回せるようになります。
したがって、デジタル基盤を強化しすべてのバリューチェーンで効率化を進めるという前提があった上で、デジタルを使った革新的な新薬創出に注力しています。
インタビューは以上になります。
「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」実現をリードするデジタル戦略推進部の役割・目的から、そこで行われている施策や、実行する上での考え方をお聞きすることが出来ました。
マッキンゼーが発表したレポートでは製薬会社のデジタル変革の成功率は4〜11%と言われています。そんな中、今回のインタビューでは、デジタル変革を成功させる上でのヒントが詰まっているお話をお聞きすることが出来たと感じました。
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