【会社インタビュー】医師から起業家へ、株式会社データック代表二宮英樹さん

この記事を書いた人
北爪 聖也

株式会社pipon代表取締役。 キャリアはADK(広告代理店)でテレビ広告運用をして残業120時間するが、ネット広告では自分の業務がAIで自動化されていることに驚愕する。そこで、機械学習受託会社に転職し、技術力を身につけた後、piponを創業。現在、製薬業界、大手監査法人、EC業界、様々な業界でAI受託開発事業を運営。

本日は医療業界×データサイエンスの領域で事業を行っていらっしゃる株式会社データックの代表の二宮さんにお話をお聞きしました!

インタビューの模様はVoicyという音声メディアでも配信していますので、ご興味ある方は是非、こちらも聞いて頂けますと嬉しいです!それではインタビュースタートです。

[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]本日は宜しくお願いします![/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]宜しくお願いします![/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]まずは二宮さんの経歴についてお伺いしたいのですが、大学は東京大学の医学部へ入学されましたが、医師は元から希望していたんですか?[/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]そうですね。父親が医者で中学生の時から医者になろうと思っていました。九州出身なので九州大学医学部に行くつもりだったのですが、恩師と「東大に必ず行く」と約束し、鹿児島のラサール高校に入学し、その後東京大学の医学部に入学しました。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]東大医学部に合格するって本当にすごいですね。医師としては何年位働かれたのでしょうか?[/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]3年間です。研修医の後脳神経外科を志しました。脳神経外科を選んだ理由は、自分の腕で結果が出る点と、脳への興味からです。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]なるほど。そのあと民間企業へ転職されたのでしょうか?[/chat]

[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]はい。株式会社メドレーという会社に転職しました。理由はこのままでは高齢化社会がどんどん進み医療費がもたない、という危機感を、医局にいると目の前でありありと感じたからです。尊敬する北原茂実先生が、脳外科病院を経営しながら事業を興しているのを見て、自分で事業をやりたいと思いました。株式会社メドレーでは一般の方向けのオンライン医療情報の発信をしていました。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]そのあとまた転職されるのでしょうか?[/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]はい。株式会社トライディアという小さい会社なのですが、高校大学の先輩が創業された会社で、データ解析コンサルティングの会社です。そこでプログラミング言語pythonを覚えました。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]東京大学理3、医師からのベンチャー企業とデータサイエンスの経験って幅広いですね〜〜・・・その後株式会社データックを創業されて、そちらではどのような事業をなさっているのでしょうか?[/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]2つの事業を行っていまして、1つ目が医師・薬剤師向けのお薬のチャットボットです。これは病院で薬剤の情報を調べる業務は必ずあるので、必要な情報を速く確実に手に入れることができます。例えば「このお薬は腎臓の悪い方には容量をどのくらい減らした方がいいでしょうか?」などの質問にiPhoneのアプリで答えられるというものです。実は医療情報は公共の場にデータがたくさん出過ぎていて整理できていない現状なので、それを整理して適材適所におとしていく業務です。2つ目の業務はレセプトという医事会計のビッグデータの情報の解析です。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]データの解析というのはどうやって行っていくのでしょうか?[/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]利用方法はいろいろあるのですが、私たちが一番重視しているのは、「エビデンス・プラクティスギャップ」と言う、医学のガイドラインと、実際の診療の現場のギャップを明らかにして、埋めていくような取り組みです。たとえば骨粗しょう症という病気は日本でも海外でも「骨粗しょう症治療薬で治療しましょう」とガイドラインで定められているにもかかわらず、8%~12%位の人にしか治療薬が使われていないという現状なんです。使われている割合が少ないということは、もっと多くの人に使ってもらえば、多くの骨折を防ぐことが出来ます。こういったことを明らかにしていくのが私たちの仕事です。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]なるほど。薬が使われるべき人に届いていない、ということを発見して伝えることは、製薬会社にもメリットがあるし、患者にもメリットがありますね。二宮さんの会社はこれからどこを目指していらっしゃるのでしょうか?[/chat]


[chat face=”fe907798-member_hideki.png” name=”データック二宮さん” align=”right” border=”none” bg=”blue”]マクロで言うと、医者や病院によって医療の質がバラバラなことが個人的には許せないのです。たまたま行った病院で患者さんの運命が決まってしまう・・・これをデータやITの力で変えていきたい。ミクロではお薬チャットボットで個々の患者さんの機会損失を減らしていけると思っています。[/chat]


[chat face=”3d383ce3-9c626d70-75f7-4200-97b8-18650f6fd272.jpeg” name=”pipon北爪” align=”left” border=”none” bg=”blue”]二宮さんが医師として診療していたときに不合理だと思って転職のきっかけになったことにつながっているんですね。個人的に日本の国民皆保険制度は素晴らしいと思っているのですが、市場原理で動いていないので競争やイノベーションが起こらず、改善すべきところは多いと思っています。二宮さんは、この不便・機会損失を変えていくことを目指されている気持ちしっかり伝わってきました。本日はお時間頂き、ありがとうございました。[/chat]